最近、曇りが多くなったようでそろそろ梅雨入りしそうなこの頃です。手話マップです。
ミュージアムは単に作品を展示する、鑑賞するだけでなく、その作品について話し合うことで他者の考え方を知る機会としてのワークショップが設けられています。
例えば、東京都美術館は『美術館と大学と市民がつくるソーシャルデザインプロジェクト』という素晴らしい本を出しております。
http://www.seigensha.com/books/978-4-86152-700-5
この本は東京都美術館の「とびらプロジェクト」で行われた事業を紹介するものです。
手話マップ一同で読んだのですが、面白いと思ったのは「ボッティチェリ展」で、耳の聞こえない人と聞こえる人が「香り」のツールを使って対話鑑賞をするワークショップというものです。
https://tobira-project.info/news/kaori.html
香り!?とみなさんは思われることでしょう。私たちも作品鑑賞とどう結びつくのかサッパリ分かりませんでした。
このワークショップがどのように進められたのかといいますと、
①アイスブレイク(自己紹介)
②作品鑑賞
③お香からイメージに合う香りを選ぶ
④作品について感じたことを記入していく(サイレントコミュニケーション)
⑤発表
という5つのプロセスで進められたとのことです。
https://tobira-project.info/blog/kanshou_kaori.html
なるほど、イメージに合う香りを作品のどこに感じたのか話し合っていくのですね。確かに嗅覚としての「香り」は言葉の壁をやすやすと乗り越えています。よく準備されたワークショップだと思いました。
同じ時間を過ごして、他の参加者の意見を知ることは普段の生活を少しずつ豊かにしていくと考えています。