「都美セレクション グループ展」で審査を経て選ばれた3グループのうち、ギャラリーCでは、「まなざしの熱」による展覧会「眼差しに熱がこぼれる」が開催されています。
これに関連して6月26日に沢山遼氏による公開講座が開催されます。これに手話通訳がつきますので、ぜひふるってご参加ください。お申し込みのフォームはこちらです。https://forms.gle/LxuPcxmcCwYuuS5L8
会場である東京都美術館スタジオの場所はこちらのフロアマップを参考にしてください。
以下、講座の概要です。
公開講座 vol.2
沢山遼(美術批評)
「緩衝地帯ーロシア、ウクライナ、アメリカ」
「緩衝地帯」という言葉がある。それは、大国のあいだにあり、異なる力が交差し、干渉ー緩衝する、境界としての場である。緩衝地帯は遍在する。かつて、緩衝国家ウクライナからアメリカに移動した作家たちは、ユーラシアと西欧、東と西を中継する役割を担った。たとえばジャクソン・ポロックの絵画は、ウクライナ出身の三人の画家、すなわちダヴィッド・ブルリューク、ジョン・グラハム、ジャネット・ソーベルのアメリカでの活動および彼らとの具体的交流に多くを負っている。そこから、ナショナリズムとインターナショナリズム、地方言語と普遍言語の交差について検討したい。