アール・ブリュット2022巡回展「かわるかたち」について、当ギャラリーの学芸員が作品解説を行います。このイベントには、手話通訳がつきます。
■開催日時
全3回
・7月22日(金曜日) 18時~18時30分
・9月3日 (土曜日) 14時~14時30分
・9月17日(土曜日) 14時~14時30分
■アール・ブリュット2022巡回展「かわるかたち」
国内外で活躍の場を広げる10名の作家を紹介し、絵画や立体など、形状の異なる様々な作品から、身近な素材でつくられる多様な表現のかたちと、そこに宿る創造の根源的な魅力に迫ります。
「かたち」という言葉は、姿や形状、図柄などのほか、ものごとの様子や状態を表す時にもつかわれ、〈形〉〈容〉〈象〉〈貌〉などの漢字で書き表されるように、多様な意味合いをもっています。本展で紹介するのは、この「かたち」という言葉のように、印象の異なる様々な表現です。繰り返し描かれるシンプルで力強いかたちや、繊細なドローイングの線などに見られるモチーフの捉え方などには、作家それぞれに特徴があり、どれも独創的です。作品の造形的な面白さと、創作のプロセスにおけるストーリー、なにを描くのか、なぜその素材でつくるのかには、つくり手の日常と深い関わりがあるのも見どころのひとつと言えそうです。色鉛筆やカラーペン、布、糸、チラシといった身近な素材が日頃とは異なる表情をもつ驚きは、技法を超えたところにある表現の多様さを感じさせてくれるとともに、創作と日常とが切り離せないものであることにも改めて気づかせてくれます。作品をとおして、つくり手たちの創作を希求する姿を見つめ、その痕跡を味わう時、わたしたちは自らの心の中に、どのような新しいかたちを発見することができるでしょうか。